世の中には多種多様な業界・企業が存在します。私の身の周りの人々もそれぞれの業界・企業に在籍し、社会人生活を送っています。
弊社が関与させていただいているのは、スタートアップ企業が中心となりますが、そのほとんどで導入されているのが定額残業代制度です。
例えば、毎月30時間分の残業代をその残業実績にかかわらず支給して、実際の残業時間が30時間を超えた場合には、その差額時間数分の残業代を追加支給し、30時間を超えなかったとしても、減額せずに定額の残業代を支給するというものです。
労働時間管理は原則として1分単位で求められますが、企業の中には数分単位の残業代の計算を行っていない（従業員側の視点では支払ってもらっていない）というケースが山のようにあります。
いわゆる未払残業代のリスクを予防しつつ、法令遵守を満たす制度といえますが、労務DD（労務監査）を行っていると、例えば、
・口頭で説明を行っているだけ
・基本給と固定残業代の部分が区別されていない
・毎月支払う手当を新設したにもかかわらず、固定残業代の算出に含めていないまま数年が経過している
……といった運用に問題ありの事例が散見されます。
企業にとってはメリットのある制度ですので、しっかりと運用・管理できる体制を整えることが重要です。
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